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NEO和装フェス開催にあたり

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​「若い子達が着物を着なくなってきてるのよね。」

NEO和装スタイル協会が生まれるきっかけはその一言から始まった。

​緒方千奈は何気なく耳にしたその言葉が耳から離れなかったのである。

自らが着付けを習おうとしたきっかけは何度目かの流産を経て授かった愛娘に、日本の伝統文化である着物を着せたかったから。

若い頃にバックパッカーとして世界を回った。外から見た、この自分が生まれ育ったこの日本の素晴らしさを次世代に繋げたいという熱い思いとして湧き上がったのである。

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​まず手始めにと鹿児島大学の学生にアンケートを取り、なぜ和装から離れてしまったのか、生の声を集めた。

『きつい、苦しい、高価すぎる、何かにつけて面倒。』

そんな声が相次ぐ中で

『機会があるなら着物を着て街を歩いてみたい。』

その一文が心に刺さったのである。

「若者達も着物を着てみたいと感じているんだ。安価に気軽に着る事が出来て、周りからも興味を持ってもらえるのであれば若者達の服選びのチョイスに和装も入ってくるはず。」

普段着の上にすっと羽織って、普段使いの小物で和装小物の代わりをする「NEO和装スタイル」が産声をあげたのである。

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『NEO和装スタイルの目的はなんですか?』

何度おなじ質問を投げかけられても面倒な顔一つせず笑顔で答える緒方千奈代表がそこにはいた。

「若い子達が和装に興味を持ってくれるキッカケになる事を望んでいるだけなんです。

まずはお婆ちゃんやお母さんの着物をタンスから出してきて袖を通してくれれば、それが第一歩なんです。

そこにお気に入りのブラウスやベルト、ハイヒールなどを組み合わせたり、

自分の感性を表現してくれるようになってもらって興味さえ持ってもらえたら、

新しい着物が欲しくなって購買意欲に繋がるし、ちゃんとしたした着付けも覚えてみたくなるの。」

緒方千奈は正統派で伝統的な着付けを批判などはしていない。

むしろ最後の到達点として、和装に興味を持った若者が着付けを習いに行くことで着付け師の先生方が経済的に潤う事を願っている。

「タンスに眠っているお婆ちゃんの着物って、とっても良いものがたくさんあるの、それを背が高くなったお孫さんが『小さいから着れない。』って諦めるんじゃなくて、あえてリメイクせずにそのままの丈で着るとね、お婆ちゃんが最高に笑顔になるの。着物が楽しくなれば新しい着物が欲しくなるじゃない。そうして若い子達が着物を買ってくれたら着物に携わる人達の収入になるし、伝統が途切れることもなくなると思うの。」

NEO和装スタイルとは単に着物に対しての敷居を下げるのではない。

そこに若者達のセンスが反映されてこそ光り輝くものなのだ。

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「新しい道は自然と目の前にあるわけではない。

自分たちで切り開いて行くものなのだ。」

 

周りの人たちから理解が得られすに思い悩んだことも数知れないと語った後で、いつもの笑顔でインタビューを締めくくった。

「目の前に起こったことは 全て意味があるはず。

ダメだと諦めるくらいなら、私はどうやってこれを乗り越えるのかを考えたい。

もし誰かに

『あなたの長所はなんですか?』と聞かれたら、

迷わずにこう言う。

辛くても、苦しくても、悲しくても、やり続けたから今があるんだ。やり続けることで未来が見えるんだ。」

China

NEO和装スタイル協会代表 

(ゼネラルプロデューサー)

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